アマプラでまた一気見してしまった『メイドインアビス』なんだが、噂に違わぬ容赦の無さで『あああああああああ……』ってなってる。
ホントに可愛らしい絵柄で「普通、この絵ならもっとほのぼのとしたエピソードや、『冒険の夢!』みたいな前向きで明るい物語であるべきだろ」って思うし、実際に半分はそう云う要素で出来ててほのぼのなんだけど、もう半分が「小中学生お断り」レベルのグロシーンや、どうしようもない絶望的状況に蹂躙される主人公たちの辿る過酷な運命で出来てて、間違えてこれ見ちゃった中学生とかマズいことになるんじゃねえのと言う不安さえある。
「ほのぼの」の残りは地面に血溜まりを作る鮮血と、はみ出した腹わたと脳漿、激痛に苦悶する主人公達の絶叫と失禁、みたいな作品なのであるよ。 物語にはあって当然の「主人公補正」がかろうじて死なない程度にしか機能していない点でも「容赦がない」
死んで腹わたを怪獣みたいな「アビスの原生生物」に食われるくらいは序の口で、寄生されて植物状態で少しずつ食われているが、脳機能は完全には停止しておらず、寄生している原生生物に無理やり生かされた状態で断片的な言語を機械的に発する、みたいな死に様が普通に出てくる訳で、グロ耐性のない人は見るのが危険なレベル。 まあ自分はグロ耐性高いのでそこは平気なんだけど。(流石に楽しむのは無理)
アニメは一期>映画版>二期(現在放送中)の順で作られてて、お話としては中間に当たる一期の後半に「ナナチとミーティ」という、重要なキャラが出てくるんだけれども、この二人の物語とかはもうあまりにも痛ましくて、作者(つくしあきひと氏)は多分人間じゃなくて鬼。(あるいはボンドルド卿w)
ナナチはこの作品のファンにはとても愛されているキャラで、特にケモナーの皆様には人気絶大ということなんだが、あんだけ作者に酷い目に合わされてりゃ、人気の一つもなかったらやってらんねえだろというくらい酷い目に合わされてる。 主人公たち(リコとレグ)は腕を切り落とされたり、切断寸前になったり、ヘソから鋭利な鉄の爪を突きこまれてかき回されたりと、それはそれは酷い目に会うのだけれど、ナナチはそう云う「暴力的な物理的虐待」を一切受けない代わりに、更にむごい悲劇を味あわされてるのよね。
(ちなみにこう云う感じの子。 かわいい)
劇伴や挿入歌もここ二十年のアニメの通例で力入ってて素晴らしいと思う。 気に入ってる曲をいくつか。
Hanezeve Caradhina (www.youtube.com)
Endless Embrace (www.youtube.com)
Forever Lost (www.youtube.com)
なおリンクした"Endless Embrace"の画像に出てるケモの子はナナチではなくファプタ。 アニメ第二期の重要キャラで「お前たちを許さぬ……」から始まる長ゼリフは値千金。