離島で貧乏暮らし

貧乏ネタでいろいろ書こうかなと……

停電中のメモ書き

8月28日

1時半頃から停電。 2時頃に数分間、二三回は復旧したが、結局翌日まで復帰せず。 28日9時半現在も復帰せず。 台風通過までは停電すると思われる。

風雨は気象協会の予報よりはマシで、雨は時々強く降る程度で時間雨量でも最大で10mm前後といった感覚。 朝六時ごろ中央線を通過した消防団員の観察でも、風倒木はあったものの路肩崩壊はなかった模様。 風は深夜以降は15m/s以上、3時以降は20m/s吹いているが、風向が東で集落は風裏になるため、おそらく東区・西区は10m/s以下から15m/s程度と思われる。(それでも強い風ではあるが) 日の出地区は東西に風が抜けやすい地形のため、アメダス中之島灯台で観測される20m/s以上の風がそのまま吹いている様で、朝六時の段階で通行は危険であるとの連絡があった。

八時頃に西区温泉前を通りがかったところ、温泉の屋根が強風で半分剥がされていた。 西区温泉は周囲を囲む堤防がかさ上げされたので、堤防を越えた波で破壊される可能性はかなり減ったのだけれど、風害の影響は緩和出来なかった様だ。 温泉を囲む四辺のうち、三辺は堤防で囲まれたが、道路に面した一辺が開いているので、そこから吹き込んだ風が三方を囲んだ堤防の壁で集まり、壁に沿って上方に吹き上げる流れが出来たのかもしれない。

8時頃に見回りついでに自家発電で電力供給があるコミセンに寄って、NTT経由のネット接続ができるかどうか確認してみたが、役場系のネット機器が集約されているBBboxの自家発電が死んでいるか、NTTの交換局自体が停電で死んでいるかの原因で、ネット接続は不能だった。  やはり災害時に一番ロバストで信頼できる通信手段は、ドコモ系の携帯電話ネットワークと云うことになりそうである。

朝ご飯を食べようと思い、いつも通りにトーストを焼こうと思ったが、停電でトースターが使えない。 仕方ないのでサンドイッチメーカーを引っ張り出して、それで食パンを焼いた。 目玉焼きもそのままサンドイッチメーカーで焼く。 焼き時間がちょっと長すぎてちょっと焦げてしまった。 停電中で冷蔵庫を開けたくないが、仕方ない。 今日中は発電機を使えなさそうな天気なのだが、風が収まり次第、玄関に据えて動かす予定。

10時現在は風がかなり強まってきており、もうそろそろ外出は難しくなりそうである。

28日12時の気象庁予報を見ると、東側に寄って中之島の太平洋側を通るコースでほぼ確定。 東シナ海を通られるよりはだいぶマシな風況になりそうだが、何しろ直撃コースであることは変わらないのでまだ油断は出来ない。 16時以降と予測される吹き返しの風向は、最悪の南西ではなく西風になったが、西風も悪い風向であることは変わりないので、夕方から明日午前中にかけての高潮には注意が必要そうである。

14時半頃に風が少し弱まる。 レーダー画像を見ると台風の目に入った様子だが、小雨は降っており風もそこそこの強さで吹いている。 外に出られるタイミングは今しかないので、外出してみるとすぐに電話が入り、びわ出荷倉庫の屋根が剥がれているとのこと。 慌てて見に行くと、確かに屋根材が1/3ほど風で剥されていて雨漏りがひどい。 野地板は剥がされていないので風に吹き込まれなかったのは幸いだったが、これから夕方以降に西寄りの吹き返しが吹くから、その時に持ちこたえてくれるかどうか。 今できることは何もないので、明日倉庫が無事に持ちこたえていることを祈るばかり。

中之島灯台の観測データを見ると、14時過ぎの気圧が微妙に上がっているため、その前後に最接近時間があったと思われる。 微妙に上がったと言っても945hPaから947hPaへの変化で、気圧めちゃくちゃ低い。 本当に今回の台風は強力。

今日の昼食はカップ麺、夕食はレトルトご飯とレトルトカレー。 停電してから18時間ほど経っており、冷蔵庫とストッカーが限界と思われるが、多分明日の朝にならないと発電機回せる天気にならなさそう。

21時になってかなり風は収まってきたが、それでも10-15m/sくらいは吹いてそう。 明日の朝にはだいぶ収まりそうだけれど、雨がやんでないと思われる。

8月29日

7時前ではほとんど風雨も収まった感じ。午前中から片付けが出来そうだが、確認した限りでも東西の温泉屋根とびわ倉庫の屋根が風で剥されており、他にもあるだろうから復旧が大変。 手早く朝食済ませて発電機を箱から引っ張り出し、だいぶ中が融けてきているであろうストッカーと冷蔵庫をつなぐ。他にもモバイルバッテリーやNiMH電池、空調服のバッテリーなど、色々充電しないといけない。 結果としてかなりのタコ足配線になっているが、定格には余裕があるので大丈夫であろう。

8時頃から片付けの開始。 屋根の剥がれたびわ出荷倉庫は野地板が最後まで持ちこたえたので、被害は雨漏りのみだが隙間から潮混じりの雨水が吹き込んでいて、結構悲惨な状況だった。 時計が水をかぶってしまっており、おそらく交換が必要。 書類関係はほとんど水をかぶらずに済んでいたのは助かった。

東西の温泉は塩ビ製の波板屋根がそれぞれ全損。 東区の温泉は波板と折れた垂木を全撤去して清掃、ブルーシートで仮屋根を張った。 西区の温泉も屋根材と痛んだ垂木を全撤去したが、屋根は張らずに仮復旧。 多数の島民が参加したおかげで、温泉の仮復旧は午前中で終了した。 作業終了後は婦人会の方で昼食の準備をしてくれており、ご馳走になった。 メニューはうどんと白ご飯。

29日19時現在も東区、日の出区は停電が続く。 西区は15時過ぎに復旧した。 今回被害を受けていない、中之島集落会管理の「くつろぎの湯」は東区のエリアにあり、停電しているが、ここの給電が復旧するとフル営業できる温泉が一ヶ所確保できるので、なんとか早く給電復帰して欲しいと願う。 電気がこないと水シャワーしか浴びられないので、やっぱりちょっと辛い。(水風呂だと、上がってから汗が引かないんだよね)

洗濯物が溜まってるので一回だけ洗濯機回す。 冷蔵庫、ストッカー、NiMH電池用充電器2台、USB充電器2台、扇風機+サーキュレーター、照明2台接続と、発電機大活躍。

夕食は昨日同様レトルトご飯とレトルトのハヤシライス。 冷食のチャーハン、湯せんでも戻せるらしいのでチャーハンにしてもよかったなと食べてから思う。

18時前に水シャワー使う。 停電で浴室の照明がつかないので、これ以上遅くなるとシャワー使えない。

20時半に送電復旧。 発電機を止める。 ほとんどタンクが空になっており、15L以上使ったことになる。 車なら150km、燃費の良い車だったら200km以上走る分のガソリンを使ったことになるが、まあしょうがないよね。

強風が吹き荒れた日の出区は送電系統にトラブル多数で、まだ停電が続くらしい。 日の出区の住宅はほぼ全て風呂付きだが、停電中は灯油ボイラーが使えないので風呂に入れない。 くつろぎの湯が明日からはフル営業出来るのはかなり助けになろうかと思う。

郵便局も停電中は営業出来ないので、ほっとしているのではないか。